岡山県児童生徒書道展が、7月末の締め切りが迫っておりまして、
出品を考えている方は、多くの枚数を書いてらっしゃるのではないでしょうか?
さて、枚数も大事ですが、筆にもしなやかさがあると、もっとうまく書けると思います。
全ての方に当てはまる訳ではありませんが、
うまく書けないとおっしゃられる方の筆を拝見すると、筆の墨による根元の硬化が見られることがあります。
そして、硬化によって、次のような問題が発生します。
•根元が墨で硬化して、しなやかさが無くなり、止め、はねの部分で線が乱れる。
•その部分を補正しようと、滞留時間が増え、途中で墨をつける回数が増える。
•墨をつけない場合は、墨を無駄に使い切ってしまい、最後の払いの部分でかすれる。
•結果、文字全体に勢いがなく、輪郭が、不自然に、にじんで、バランスを欠いてしまう。
さらに、ずっと墨が付いたままだと、筆の枝毛的に切れてしまっている場合があり、
先ほど申し上げた硬化と共に悪循環になっていると考えられます。
その改善方法については、前々回のブログ、『墨で固くなった筆を超音波で。』にて、ご説明させて頂きました。
うまく書けなくなったら、新しく買うのも正解ですが、今持っている筆を洗ってあげるのも、いいのではないでしょうか?